創造開発部インフラグループです。 (中の人:水野、中西)
昨今、SaaS 系のインフラツールが台頭してきています。
リブセンスでもかつて nagios で行っていたサーバ監視は、mackerel へと置き換わっています。 自社で持つものを厳選し、出せるものは外に出していくことで Web 企業のインフラエンジニアとして注力したい箇所へリソースを割くためにもこの手の SaaS 系ツールには注目しています。知らないだけで便利なサービスは他にもあるだろうということでリサーチを開始しました。
今回は、数ある SaaS のツールの中でもログ収集系に絞ったまとめとなります。
サーバログを管理したい時
オペレーション時に複数のターミナルを開いてログを見ながら作業を行うケースは多々あるかと思います。これから紹介するツール群は条件などで絞ったログや複数ホストのログを1枚の画面で出力してくれるツールとなります。上手く使えば、オペレーションの効率化やオペミス防止などに役立つかと思います。
Logentries
有料SaaS(FreePlan 有り)。
アプリケーションログ/テキストログファイル/syslog などさまざまな種類のログを収集、管理するツール。収集したログの tail 表示や検索だけでなくグラフ表示や簡易的なリソースグラフも見ることができます。Analytics 機能が特徴的。転送容量では、1ヶ月30GB まで $39 とそれなりのログを転送する方には安価で適しています。
Loggly
有料SaaS(FreePlan 有り)。
アプリケーションログ/テキストログファイル/syslog などさまざまな種類のログを収集、管理するツール。グラフによる可視化や検索などの機能が充実しています。こちらの料金体系はシンプルで FreePlan を除くと3種類のみ。転送容量についても月単位ではなく日単位となっており、毎日同程度の転送量である場合は選択肢に浮上してくる印象を受けます。
Papertrail
Papertrail - cloud-hosted log management, live in seconds
有料SaaS(FreePlan 有り)。
アプリケーションログ/テキストログファイル/syslog などさまざまな種類のログを収集、管理するツール。直近の情報を tail の形で表示することができ、検索、他のツールへの通知等ができます。料金体系は後述のものと比較すると多少高い印象を受けるがプランが多様のため用途に応じた使い分けが可能です。
Scalyr
有料SaaS。
アプリケーションログ/テキストログファイル/syslog などさまざまな種類のログを収集、管理するツール。収集したログの tail 表示やグラフ表示なども行えます。こちらは FreePlan はなく、30日間のトライアルがついてきます。トライアル終了後は $99 からと比較的高めの料金設定。StartupPlan もあるみたいで、そちらは、$19 で1日0.5GB までとなっている様子。個人的な所感としてこの間を取った Plan があればと思うところ。
ログから可視化、分析したい時
ここから紹介していくものは、ELK as a Service と呼ばれているサービスで elasticsearch/logstash/kibana のホスティングサービスとなります。これらの機能を外へ出したい場合は選択肢としていかがでしょうか。
ちなみに今後は ELK as a Service という呼び名ではなく Beats も含めた Elastic Stack という呼び名が主流となってくるようです。
elastic cloud
有料SaaS。
言わずと知れた、elastic社が提供するサービス。いわゆる Elastic Stack 構成。Tokyo Region もあるのでサービスへの導入も比較的容易な印象を受けます。
logz.io
有料SaaS。
サービスとしては ELK as a Service となっているが Beats も利用可能。多少高価な印象を受けます。
logit.io
Logit.io: Observability Built On Hosted OpenSearch, Jaeger & Grafana | Logit.io
有料SaaS。
こちらも ELK as a Service。料金体系は柔軟。Region は North America/Europe とのこと。
Logsene
有料SaaS(FreePlan 有り)。
こちらも ELK as a Service。料金体系は比較的柔軟な印象。
さいごに
我々も調査していて知らない SaaS ツールが想像以上にあることを知り、情報のキャッチアップが遅れているなと痛感しました。これを機に SaaS ツールにもアンテナを張っていきたいと思います。 なお、こちらで紹介したツールはあくまで調査のみとなり全てのツールに対して検証作業を経ているわけではないのでご了承ください。