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社内読書会(ミドルウェア関連本)で2021年に読んだ本をまとめる

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Livesense Advent Calendar 2021 10日目の記事です。

昨日はayumu838さんのマッハバイトの開発環境の負債を返済したでした。


こんにちは。インフラエンジニアのsheep_san_whiteです。

2021年に社内読書会(ミドルウェア関連本)で読んだ本を紹介したいと思います。

社内読書会について

私がリブセンスに入社した2017年以前から開催されている読書会で、主にミドルウェア系の書籍を読んでいます。

主催されていた方の退職などもありましたが、少しでも読書時間を明示的に確保したかったので引き継いで開催しています。

  • 開催頻度
    • 毎週水曜日のお昼休み
  • 読む本
    • 主にミドルウェア系の本で読みたい本

過去に読んだ本の中では 鈍器 と呼びたくなるほど分厚い 詳解 システム・パフォーマンス(784ページ)もありました。

www.oreilly.co.jp

続いて、2021年に読んだ本について紹介していきます。

1,4冊目は DB 、2,3冊目は セキュリティ 関連の書籍です。

1. [改訂新版]内部構造から学ぶPostgreSQL-設計・運用計画の鉄則
2. Webブラウザセキュリティ ― Webアプリケーションの安全性を支える仕組みを整理する
3. 実践 bashによるサイバーセキュリティ対策
4. 詳説 データベース ―ストレージエンジンと分散データシステムの仕組み

[改訂新版]内部構造から学ぶPostgreSQL-設計・運用計画の鉄則

gihyo.jp

ちょうど業務でPostgreSQLを触りそうだったので読み始めた本です。

PostgreSQLの基本から設計、運用、チューニングに至るまで網羅的に記載された書籍でした。 PostgreSQLをこれから触る人、チューニングしたい人にオススメの1冊です。

良かった点

  • プロセス構成など、図で記載している物が多く理解しやすい
  • チューニング、レプリケーションなど設計に役立つ内容が多い
  • MySQLのレプリケーションと挙動が異なるので、この辺の解説が嬉しい
  • 監視やメンテナンスについても言及されていて、運用面も考慮されている

Webブラウザセキュリティ ― Webアプリケーションの安全性を支える仕組みを整理する

https://www.lambdanote.com/collections/wbs/products/wbs

技術書はオライリーや技術評論社の書籍を読むことが多いですが、この回で初めて ラムダノート さんから出ている本を読みました。

ブラウザからWebアプリケーション間のセキュリティについて網羅しているので、基礎としてぜひ読んで欲しい1冊でした。

良かった点

  • サンプルコードをブラウザで確認しながら読み進めるので、挙動の理解がしやすい
  • ブラウザのプロセス分離やCookieでのセキュリティについて理解が深められた
  • 授受するデータの安全性や攻撃手法についても言及している

実践 bashによるサイバーセキュリティ対策

www.oreilly.co.jp

一見「bashスクリプトでセキュリティを強化するのか・・・?」と思うタイトルですが、Linux/Windowsでのセキュリティにおける情報の収集・整形・可視化の一連の流れを記載した本です。

※ちなみに、弊社サービス 転職ドラフトお友達紹介キャンペーンでもらった本だったりします

WindowsにはPowerShellがあるので、bashだけで頑張らなくてもいい気はしますが、以下の通り環境ごとにbashを扱うことを想定している本です。

  • Linux
    • bash
  • Windows
    • Git Bash
    • Cygwin
    • Windows Subsystem for Linux
    • コマンドプロンプト / Power Shell

良かった点

  • インフラの運用をしていれば個々の内容について知っているものが大半ではあるものの、サンプルのbashスクリプトは凝った書き方をしているので参考になる
  • 一部「bashで可視化まで頑張るのか?」というところはあるが、書き方的に知っていれば役立つものはありそう
  • 「14章 スクリプトの難読化」は賛否が分かれそうだったが、難読化が必要な場合はこの様な実装をするのだと勉強になった

詳説 データベース ―ストレージエンジンと分散データシステムの仕組み

www.oreilly.co.jp

データベースについて理解を深めるため、読み始めた1冊です。

良かった点

  • データベースの概要からより深いデータ構造の挙動にまで言及されている
    • Bツリーの実装の話や、トランザクション処理・リカバリなど細かく記載されている
      • 読むのに知識も要するので、結構難易度は高いように感じた
      • 難しい分、この本の内容をしっかり理解できていればより良い実装ができそうな印象は受けた

読み進めていくうちにデータベースのデータ構造について理解が深まった反面、まだまだデータ構造への理解が足りていないことを思い知らされました。

そのため、次回はラムダノートさんから出ているみんなのデータ構造を読もうと思います。

おわりに

2021年に読んだ本は DBセキュリティ 関連のものでしたが、いかがだったでしょうか。

中でも内部構造から学ぶPostgreSQL-設計・運用計画の鉄則は特におすすめの1冊なので、ぜひ手にとって頂ければと思います。