LIVESENSE ENGINEER BLOG

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Tech Awardの配信をYouTube Liveにした話

はじめに

弊社で先日行われた、Tech Awardというエンジニア向けイベントにてYouTube Liveを利用し、配信を行いましたが、割と好評だったため、準備や感想についてお話しします。

Tech Awardとは

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TechAward
株式会社リブセンスにて数年前から行っているエンジニア向けイベントで、一年間での技術的な貢献を互いに発表しあい、表彰していくイベントです。 内容や詳細についてはアドベントカレンダーの最終日にて、記事が投稿されると思いますのでそちらをお楽しみに。

リモート配信について

Tech Awardは本来はオフラインで集まって実施していたイベントでしたが、新型コロナウイルスの影響もあり、昨年度からはオンラインにて実施をしていました。 社内のオンラインイベントだと、ZoomやGoogle Meetで視聴者・発表者が集まり、画面共有を使って発表していくのが準備等が少なく楽な形式です。昨年度はその形式でやりましたし、今年も同じように実施する予定でした。

配信の着想

そんな中、本番の1週間前にお手伝いしてくれていた方が、こんな感じでやりたい!という、カッコいい事例を出してくれました。

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YouTube liveの配信事例

参考: https://www.youtube.com/watch?v=cuZiLAk7PaI

カンファレンス等の配信で割と見られるフォーマットで確かにこの形式は良さそう!という話になり、自分としてはOBSなどの配信ツールをうまく使ってやれば割といけるのではと考え、裏でちまちま調べ始めました。

OBS: OBS (Open Broadcaster Software) https://obsproject.com/ja

構成の悩み

OBSを使うのはいいものの、zoomやmeetでは問題が出てきました。 OBSの画面をメインとして、共有をすると二件の共有が走るので使いにくい。 そもそも、音声が発表者さんから直接届くのに、OBSだと受け取った映像を再度共有という形になるのでラグが発生する。 だからといってSlack×zoomだと、入り直しの手間とかも面倒...ということでやりたいなーという思いもありつつ、やっぱりzoomで普通にやるかーの流れになっていました。

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zoomのみでの配信構成

急転YouTube Live

本番を明後日に迎えた水曜日の夕方のリハでzoomでのリハを眺めていると、個人的にうーん:thinking:の気持ちになってきて、やっぱ何らかの配信形式にして見栄えよくしたい!の気持ちになり、実質猶予1日ですが、頭出しだけして配信方式をどうにかする方向に切り替えました。 会社のYouTubeアカウントを借り、放送画面のレイアウトや素材集め・音声出力の調整・画質や遅延の確認等、かなりギリギリなスケジュールでしたが意外となんとかなりました。

本番

本番は、ちょこちょこ不慣れ感や打ち合わせ不足等の問題はありましたが、問題なく放送完了できました。

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実際の放送キャプチャー
実際のLiveはこんな感じ。 zoomの共有画面とギャラリービューを別ウィンドウで立てることで、極力大きく画面を作っています。 発表に対するコメントは後に振り返りたいため、YouTubeのコメントではなくslackにて投稿してもらい、それを配信に載せています。

配信構成

zoomにて配信者・司会・発表者を集めzoomの音声と発表資料(画面共有)を加工して、配信します。

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YouTube liveを使った配信構成
シンプルな構成ですが、ちょこちょこ問題はありました。

macはzoomの音声を流せない

OBSではデフォルトでは、音声出力の欄にもマイクしかないためmacのデスクトップ音源を流せません。 macの機能としてもミキシング等もできないので外部ツールを使う必要があります。

sound flowerやblackholeなどがあります。sound flowerは最新osまで対応してなさそうだったので今回はblackholeを使用しました。

参考: https://dev.classmethod.jp/articles/record-sounds-on-mac-with-blackhohle/

また、配信者が話す場合にはミキシング用にLadioCast等があった方が良さそうです

LadioCast: https://apps.apple.com/jp/app/ladiocast/id411213048?mt=12

macのファンがやばい

自分はネイティブアプリ開発を行っていたため、強めのメモリ64GのインテルMBPでしたが配信中はファンの音がやばかったです。 (内蔵マイクで喋ると、ダクトにでもいるんじゃないかレベルの騒音だったらしい) 今回は約4時間の配信でしたが、macは耐えてくれました。ですが、配信が止まると諸々がパァになるので内心はヒヤヒヤでした。。。

反省点

打ち合わせ不足

急遽、放送形式が変わった影響もあり、放送本番への準備は不十分でした。 ちゃんと時間に余裕を持たせて準備しましょう!!(自戒)

意思伝達

コロナの影響もあり、自分(配信担当)と司会一人はオフィスでしたが、もう一人の司会はオンラインという形で今回は実施しました。 一人へは身振り手振りでアクションを取れましたが、もう一人にはアクションがとりづらく、配信担当という立ち位置では動きづらいためグダグダになってしまう場面がありました。 今後の状況次第ではありますが、運営側は全員集まったり、リアルタイムで連携が取れるツールを用意していた方がよさそうでした。

今回は準備不足で広い会議室が長時間抑えられなかったので、頑張って詰め込みました。。。(溢れる放送室感)

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実際の放送環境
(この写真の撮影後、飛沫防止用のプラボードを置きました。)

まとめ

配信形式だと、音楽や効果音を載せられたり、レイアウトを整理してスライドを大きくしたり、配信者のカメラと資料をまとめて一画面で簡潔に表示できる等、zoomでの発表会と比べるとクオリティーが上がっており、便利そうに見えますね。 macだと音声まわりが少しネックではありますが、そこまで大きな問題でもなく、少し頑張れば形にはなるので、今後は積極的に採用してみても良さそうと感じました。 エンジニアは今後もリモートが主流の環境だと思いますので、オンラインのイベント配信は慣れていきたいですね。