こんにちは。転職ドラフトでエンジニアをしている verdy_266 です。
転職ドラフトは「Ruby biz グランプリ2018」において「Pricing Innovation賞」を受賞しており、今年の Ruby biz グランプリの表彰式に過去受賞企業としてお呼びいただきました。
表彰式やレセプションに参加する中で、改めて現在の転職ドラフトの開発について振り返る機会をいただいたため、ここにまとめようと思います。
Ruby biz グランプリとは
Ruby biz グランプリとは、Ruby の特徴を活かし、新規性、独創性、市場性、将来性に富んだビジネス事例を表彰するグランプリです。審査委員長は、Ruby の生みの親であるまつもとゆきひろさん(Matz さん)が務めていらっしゃいます。
このグランプリは、Ruby の特徴を活かしてビジネス価値を見出すことを重視しています。実際に受賞事例の顔ぶれを見ると、ただ Ruby で作っているという以上に、技術的に尖っていたり、先進的なビジネスアイデアを持っていたりする必要があることを感じました。
また、Ruby を使ったビジネス事例と言っても Web 業界に止まらず、今回はマイコン用の Ruby 実装である mruby/c を用いたミシン開発のプロジェクトも受賞しており、Ruby の用途の幅広さを感じました。
転職ドラフトは受賞時からどう変わったか
Ruby biz グランプリの表彰式にお呼びいただく中で、過去受賞企業として簡単なプレゼンを行う機会をいただきました。転職ドラフトは受賞から4年余りが経過しているため、現在どのような形でサービスを運営しているのかを中心にお話しさせていただきました。
受賞時の転職ドラフト
転職ドラフトは2016年にサービスを開始しました。当初から「実力が正当に評価される社会を作る」ことを掲げ、エンジニアやデザイナーに特化したサービスを展開してきました(デザイナー向けは現在休止中)。
転職活動において企業と求職者が持っている情報量の非対称性に着目し、現年収を聞かない、年収提示は内定に先立って行う、どういうスキルを持っている人がどのくらいの金額で指名されているのかの情報を公開するなど、現在においても色あせない特徴を持ったプロダクトとなっています。
2018年の受賞時は事業の立ち上げ期にあたります。当時のインタビューを見ると、サービスを高速に立ち上げられる、豊富なライブラリがある、日本語の情報が多いので学習コストが小さい、などをRubyのメリットとして捉えていたようでした。
現在の転職ドラフト
サービス趣旨や着目する課題については立ち上げ当初からほとんど変わっていない一方、世の中に類似のサービスが増えてくる中で、現在は「審査」をコアとなるサービス価値の一つとして位置付けています。
求職者は会員登録時にレジュメを記載するのですが、そのレジュメを運営がひとつひとつ読み込み、記載内容についてのアドバイスをお返しします。レジュメが一定のレベルを超えたと判断されたユーザーのみ、定期開催される転職ドラフトに参加できるという仕組みです。これを「審査」と呼んでいます。
当然審査は人力で行われるものなので、運営の負担はかなり大きなものとなるのですが、プレゼンを聞いていたMatzさんからも、「転職ドラフトのボトルネックって審査だと思うが、そこを人力でやるのがいいところだね」とコメントをいただき大変ありがたかったです。
技術的には、現在でもRubyを使い続けて成長しています。
Rubyの良さとは?
立ち上げ当時はサービスを高速に立ち上げられることがRubyのメリットとして語られていましたが、サービス拡大期の今ではどうでしょうか? 転職ドラフトの開発メンバーに聞いてみました。
- 書いていて気持ちが良い
- ベストプラクティスが明確で、同じ書き方に収束することが多い
- gem などのライブラリが充実しやすく、エコシステムが充実している
- Webサービスが複雑になってきても、エコシステムが充実しているので十分対応できる
サービスの立ち上げ時でもサービス拡大期でも、実装を手軽に早くしたいという気持ちに変わりはありません。手になじみやすい構文や充実したエコシステムによって、サービスがどんなフェーズにあっても使い続けることができるのは、Ruby の強みだなと感じました。
最後に
受賞企業や島根の企業の方と意見交換をする中で、プロダクト改善に刺激を得られた場でした。表彰式にお招きいただき感謝しております。
リブセンスでは、転職ドラフトに限らず、ほとんどのプロダクトが Ruby を用いて開発されています。引き続き Ruby の良さをふんだんに活かし、プロダクトを成長させていこうという決意を新たにしました。
リブセンスでは、Ruby を用いて共にビジネスを成長させたい仲間を募集しています! 転職ドラフトのビジネスについて聞いてみたいという方も、ぜひカジュアル面談からお待ちしております。