LIVESENSE ENGINEER BLOG

リブセンスエンジニアの活動や注目していることを発信しています

プロダクトマネージャの想定の範囲外も設計する、転職ドラフトでの開発

リブセンスでは、ITエンジニア向けに競争入札方式の転職サービスとして転職ドラフトを運営しています。 転職ドラフトでは会員登録の際に、去年の年末にGithub、今年の3月にQiitaのOAuth認証が使えるようになりました。 これは、2つのサービスを使っているITエンジニアが多いので、より会員登録を行いやすくするための機能です。

また、転職ドラフトの特徴である審査ありのレジュメ以外でも、ユーザーのオープンな活動も含めたトータルな評価を実現する上で、以前からGithubやQiitaといった外部サービスのアカウントを掲載するようにしていました。 今回の実装はそういった、ユーザーの活動をより広く見た上で、企業に指名してもらうための第一歩となる機能でもあります。

詳しくは以下のプレスリリースをご覧ください。

prtimes.jp

この記事では、転職ドラフトではどのように機能が実装されるのかを、このSNS認証を例に紹介したいと思います。

転職ドラフトで機能が実装されるまで

企画から設計までの基本的な流れ

まず、プロダクトマネージャやカスタマーサポート、セールスの方々、もちろんエンジニアを含む色々な職種の人が機能の企画をします。 社内Wikiとして使用しているConfluence上で、フォーマットに従って企画を文書化していきます。 社内標準のwikiなので、全員が使い方をわかっていることや情報をまとめておけるのが利点です。

次に、リリース時期やどのように効果測定するかなどをまとめて、チケットを切ります。 リブセンスではそれぞれのチームが好きなタスク管理ツールを使いますが、転職ドラフトではJIRAを使っています。 同じAtlassian製品ということで、Confluenceと相性が良いのが魅力です。

現状の転職ドラフトの開発チームでは、スクラム開発を採用しています。 まずは見積もりを行い、スプリントミーティングでチケット毎に開発者がアサインされます。 見積もりの際に、企画者を含めて設計まで大体OKになるまで機能の詳細を検討します。 また、実装中に気づいて変更が必要になった際は、Slackや必要となればミーティングも含めて、企画した人やプロダクトマネージャと会話しながら実装していきます。

SNS認証機能での例

今回プロダクトマネージャが企画したSNS認証の機能の目的は、基本的には会員登録のハードルを下げることで、ユーザーの増加を意図したものでした。

機能の企画をするときは、大体KPIを定めてそれを達成するようなものが多いです。 しかし、実装の観点から、ユーザーのライフサイクルを意識しないといけないということで、退会までを考慮した設計にしています。

具体的には、認証元のSNS(Github、Qiita)でユーザーがそのアカウントを削除した場合に、転職ドラフト単体でも認証できるようにしてあります。

SNSのほうのアカウントはもうなくなっているので、そこに登録しておいたメールアドレスでパスワードを再設定できるように実装しています。 もちろん、SNS認証で登録した後、SNSから切り離したくなった場合にも対応しています。 そうしないと、SNSのアカウントを削除したら退会すらできなくなってしまうためです。

具体的な実装について

OAuthの処理自体は omniauth で、それぞれのSNSで専用のgemがあるので、それらを使っています。 また追加で脆弱性対策のライブラリを使っています。

実装の難しかった点として、認証処理は devise を使っているのですが、その動きと omniauth の動きに合わせるために苦労しました。 deviseはユーザー認証をサクッと作れるので良いですが、独自のルールがあるのでこういった場面だと難しくなる場合がありますね。

また、転職ドラフトでは、特徴として最初に好きなエディタを入力してもらうのですが、ここはスキップできるようになっていたりします。 やはり、既存の実装と整合性をとる部分が一番大変だった箇所でした。

また、お金周りの実装が絡んでくると面倒ですが、転職ドラフトはユーザーにはそういった仕組みがないので、そのあたりは顧慮する必要がなく気が楽でした。

実装の使われ方

SNS認証経由での登録数は実装後、4月は少し伸び悩んでいるとはいえ、順調にGithubやQiitaで認証してくれるようになってきています。

SNS認証の登録の様子

転職ドラフトとITエンジニアの今後について

国内でも、デジタル庁が創設されたり、DXが唱えられ書店に多くの関連書籍が並んでいます。

そんな中でITエンジニアは更に需要が増え、転職ドラフトでの指名年収も上がり続けています。

job-draft.jp

転職ドラフトでは引き続き、VISIONにある「透明化された市場による適正化」を目指し、更にSNS連携機能の拡張を含めた新しい機能の追加などをしていく予定です。

もちろん、そんな転職ドラフトの実装をしてみたい!というITエンジニアも募集中ですので、ぜひご応募下さい。

recruit.livesense.co.jp