これはLivesense Advent Calendar 2024 Day 14の記事です。
はじめに
こんにちは。おーなかです。
クラフトビールとあたしンちが、成人してからずっとだいすきです。
転職ドラフトにて、技術コミュニティ*1主催のカンファレンススポンサー主担当などをやっています。 job-draft.jp
いくつかカンファレンススポンサーとして技術コミュニティに関わらせていただき、主に企画や体験設計において、自分のなかで大切にしたい考え方が見えてきたのでお伝えします。
非エンジニアの採用・サービス広報で今後カンファレンススポンサーを検討している方に読んでいただけるとうれしいです。
転職ドラフトが技術コミュニティを支援する目的
前提として、転職ドラフトは技術を活用するエンジニア・企業によって成り立っているサービスのため、以下2つの目的で技術コミュニティを支援しています。
- 技術を支えるコミュニティ自体の継続・成長に少しでも寄与すること
- サービスを知ってもらう、思い出してもらうこと
現段階での技術コミュニティ支援の手段はカンファレンススポンサーのみですが、2018年から現在(2024年)まで、RubyKaigiをメインにスポンサーを続けています。
なお、2024年は12件と過去最高のスポンサー件数でした。
技術コミュニティ支援に求められているのは”花を添えること”だった
“企業スポンサー”であり“非エンジニア”のわたしに求められている企画は、以下の軸に沿った内容だと考えています。
支援する技術コミュニティの目的や大事にしている価値観を最大限咀嚼しつつ、
文脈にあわせて転職ドラフトの魅力を機会(ex. ブースやセッション)で表現すること。
それにより、技術コミュニティひいては彼らが主催するカンファレンスの盛り上がりに花を添えること。
この結論に行き着いた経緯には、わたしが転職ドラフトのブースを考えるうえでの反省が多々ありました。
「当たり前じゃん」という方のほうが多いとは思うのですが、代表的な2点をこの機会にシェアさせてください。
スポンサーのためのカンファレンスではない
本当に耳が痛い話なのですが...笑、
わたしがカンファレンススポンサー担当になった当時は、カンファレンスという場において「どうやって転職ドラフトのことを知ってもらうか」「転職ドラフトをエンジニアに使ってもらうきっかけを作るか」ばかり考えていました。
当時のブース導線は、来訪してくれたエンジニアに大きな理由なく転職ドラフトの登録を促したり、よくわからないところでサービス説明を挟んでしまったり、スポンサー都合のブース導線になってしまっていたと思います。
気付かされたきっかけは、DroidKaigi 2024のスポンサー面談や、前夜祭にてお話した運営スタッフの方の「Androidが好きだから、このコミュニティ運営に関わっている。」という言葉が大きいです。
面談や前夜祭を通じて代表理事の日高さんや運営スタッフの生の想いをきいたことで、カンファレンスは技術コミュニティのなかでも年に1〜数回しかない特別なイベントであり、
参加するエンジニアに「また来年も来たい」と思ってもらうため、まさに技術コミュニティが継続するための大事な機会であること、そして企業スポンサーも機会の成功を担う大事なステークホルダーなのだと自覚しました。
そこからは、ブースのコンテンツの参加条件に転職ドラフトの登録を求めることをキッパリやめました。また徐々にではありますが、カンファレンスの文脈にあわせたブース導線の切り替え・オリジナルコンテンツの提供も開始しています。
やりたいことが、エンジニアが求めていることとは限らない
「目の前の人(エンジニア)を理解して、提供するコンテンツを考えないとすべってしまう」という話になります。
まず自分が転職ドラフトの魅力を存分に知っていることは大切なのですが、実際に魅力を感じるかどうか判断するのは相手なので、どの魅力を・どう表現するかはそのカンファレンスに参加するエンジニアをちゃんと理解しないといけません。
苦い話がノベルティ制作です。DroidKaigi 2024ばかり例に出してしまい恐縮ですが*2、DroidKaigi 2024までに「くじ」の景品をエンジニアフレンドリーなものに刷新しようと意気込んでいました。
そこで事業部内のエンジニアを巻き込んで何がいいか案を出し、新ノベルティを2つ制作しました。結果としては、2つのうち1つのエンジニアが出した案は好評、わたしが提案したもう1つは会場で「カッコよくないしいらない」と言われてしまい、正直なところあまりよくない評判でした。率直な感想をいただいた方にはもう1つご意見をいただいており、「技術が知りたくてカンファレンスに来てるんだけど」というものでした。
“カンファレンスに参加するエンジニアが何を目的にしているのか”という肝心なところを見失ったままブース体験づくりの優先順位づけをしてしまったこと、またエンジニアフレンドリーなものをつくりたいと言いながら自分がやりたい・表現したいことに囚われてしまった結果、すべったものをつくってしまったことに気づいたきっかけでした。
実はノベルティ自体はDroidKaigiから大きく変えられていないのですが(来年のカンファレンスまでには...)、ブースについては次回のPHPカンファレンス 2024からPHP関連の技術がリッチにはいった技術動向ボードなど、カンファレンスと、そのカンファレンスに来場するエンジニアの興味に沿ったコンテンツ設計にアップデートしています。
最後に
気づけばわたし自身の反省文のようになってしまいました。
このようにカンファレンスへのスポンサー経験を言語化すると、技術コミュニティに恩返しするためにスポンサーしているつもりが、非エンジニアである自分自身がカンファレンスを通じて気づきや新たな成長の機会を与えてもらっていることを実感します。
現段階でも改善できていない点だらけではありますが、技術コミュニティ主催の方と一緒にカンファレンスをいい場にできるよう、
支援する技術コミュニティの目的や大事にしている価値観を最大限咀嚼しつつ、
文脈にあわせて転職ドラフトの魅力を機会(ex. ブースやセッション)で表現すること。
それにより、技術コミュニティひいては彼らが主催するカンファレンスの盛り上がりに花を添えること。
を大切にこれからもスポンサーとして取り組んでいきます。
また、「スポンサーとして技術コミュニティに関わる」という広いことばで記事をはじめたもの、今できていることはカンファレンススポンサーのみです。
どこまでやれるか未知数ですが、技術コミュニティが継続・成長していくためにどんなご支援のかたちがあるか、模索していきたいと思います。
もし「こういったかたちで支援してほしい」「一緒に考えたい」と思ってくださる方がいたら、Xの@1222greeeen*3のアカウントまでご連絡いただけるとうれしいです。