はじめに
転職ドラフトでWebアプリケーションエンジニアをやっている iwtnです。
今回は、BuriKaigiという富山で開催される北陸のITエンジニアカンファレンスに参加したことをレポートします。
connpass を見ると、10年以上の伝統があるカンファレンスであることがわかります。継続できるって大切ですよね。
まず前夜祭
そんな BuriKaigi に、担当しているプロダクトである転職ドラフトがスポンサーしました。
スポンサーの種類もBuriKaigiらしく「ブリ」という名前になっています。
そして私は、スポンサーセッションのために一路富山に向かいました。
雪が降っているというニュースを聞いて、前日に大慌てでブーツを準備するなどの防寒対策をしたのですが、新幹線は特に遅延もせず2時間ぐらいで着きました。
前夜祭が毎年あるらしく、そこで新鮮な寒ブリが食べられるとのこともあって単身参加してみました(要予約)。
一緒の席になった方々と自己紹介やお仕事・技術的なお話もしつつ、富山のお住いの方から地元のお話や観光情報なども聞けて、とてもおもしろかったです。 ブリやその他の料理もとても美味しかったです。魚が美味しいって幸せですね。
当日
会場は富山県立大学で、その中の中央棟という新しい建物で開催されました。
IT関連の教育に力を入れているということで、工学部から情報工学部を独立させているというお話もあり、興味深かったです。
セッション
BuriKaigiは、言語やフレームワークなどの特定の技術に限定されないカンファレンスであるため、幅広い話を選んで聞くことができました。 4つもトラックがあるので、少々目移りしてしまうこともあると思います。
特に印象に残ったセッションを書きたいと思います。
生成AI時代のソースコード管理を考える:‘X as Code’からGitOpsへのDevOps進化論
スピーカー: Avanade 森 友梨映さん (@1115_lilium)
歴史的に、Everything as Code という、アプリケーションのプログラムだけではなく、インフラの構成もコードにしていく流れがまず紹介されました。 「コード化(codification)とはなにか?」という問いの答えとして「何かをテキストとして書く」という部分が印象的でした。 それによって、自動化、バージョン管理/追跡性、再現性/一貫性、拡張性と柔軟性、コラボレーションとナレッジ共有など、ユーザーに価値を継続的に届けるためのシステム(人・プロセス・テクノロジーの総体)が、GitOpsという形で実現されてきたというのが近年の流れのようです。
さらに、どんどんナレッジや成果物をテキストデータで作っていくことで、現在進んでいる生成AI・LLMの発達・活用によって、AIの支援を受けてさらに成果物が改善され、それを取り込んで……というループに入ることができるのでは、というお話もあり、ワクワクすると同時に危機感も抱きました。
また、個人的にはこういった我々のようなソフトウェアエンジニアリングをする組織の開発・運営だけではなく、社会においても「何かをテキストとして書く」ことがDXなのではないか、ということも考えました。
そして、過去に様々なソースコードのバージョン管理システムはあれど、GitOpsの流れを生むことになった git は偉大だなぁとも感じました。
2024年のWebフロントエンドのふりかえりと2025年
スピーカー: サイボウズ株式会社 sakitoさん (@sakito)
フロントエンドの話は、専門でないこともあり、非常に参考になりました。
Baseline (ブラウザの互換性レベルの信頼性をチェックできる)が整ってきたことで、Web Platform Statusのダッシュボードで各種ウェブプラットフォームの機能を使えるかどうか判断できるようになった話では、往年のブラウザ戦争を思い出しました。 また、UIコンポーネントとしてHeadless UI が一定普及し、その問題点も見え始めたというところでは、銀の弾丸はないんだなぁと感想でした。
Global Design Systemというものが提唱されており、Web Componentsをベースとすることで特定のライブラリやフレームワークに依存しないようになりそう(絶賛議論中)という話も聞き、以下のような記事を書いていたこともあって、生年月日のフォームもちゃんとしたのができるかなぁとか考えました。
なんだかんだで jQuery UI のころから続く、統一的なUIのパーツ・モジュールができてきてくれれば嬉しいなと思っています。
スポンサーセッション
最近、転職ドラフトでは、ITエンジニアのキャリアについて「探索型キャリア設計」という方式を提案しています。
その一環として、私自身を事例に探索的にキャリアを考えてみるとどうなるか、ということをまとめ、スポンサーセッションとしてみました。
私は大学を卒業してから働き始めて15年ぐらいになりますが、技術や国際情勢が大きく変化してきたことを振り返る、良い機会にもなりました。
さいごに
今回のBuriKaigi 2025で、転職ドラフトはアルコールスポンサーもしておりまして、ブリにあう日本酒などを一升瓶で10本ほど提供しました。
BuriKaigiには間に合わなかったのですが、転職ドラフトでは各種ITエンジニアの勉強会やカンファレンスなどにビール提供するビールスポンサーを先日開始しています。 ご興味のある方はぜひ下記のページからご応募ください。