こんにちは。デザイナーの前田です。
先日、このブログでもご紹介させていただいたデザイナー向けイベント 「CreativeInsights」が12/5(金)に開催されました。
年末の忙しい中多数のご参加いただいた皆様ありがとうございました。 簡単ではございますが、イベント内容につきましてご紹介させていただきます。
イベントのテーマは「サービスデザインを行う際の手法や思考、アイデア、サービスを創りあげるまでの 苦悩や葛藤」を共有し気づきを得るというもので、8名のスピーカーによるLTがなされました。
「受託開発でのプロトタイピング」吉竹 遼(株式会社スタンダード)
まず最初の登壇者は、株式会社スタンダードに今年10月に入社したばかりの吉竹さん。「受託開発でのプロトタイピングを導入したときのアレコレ」という内容です。プロトタイピングツールBriefsを導入しての社内変化、クライアント変化について事例を交えお話いただきました。プロトタイピングツールを導入することで社内の日常会話がひとつ増えたり、説得力のある提案につながったり、エンドユーザーの声を届けやすくなったというのは提案側もクライアント側もいいクリエイティブに繋がり、ユーザーにとって最善のプロダクトが生み出せるのではないかと聞いてて思いました。
「Sioriのお話」弥真 フィラース(Wantedly株式会社)
つづいては、WIRED・VICEなどの先進的な情報を発信する知的好奇心を刺激するニュースアプリ「Sioro」をデザインしたWantedly株式会社の弥真 フィラースさん。今回はその「Siori」について、知的好奇心を刺激する記事をいかに集中して読んでもらうかということを念頭に、画面設計やナビゲーションUIを排除したジェスチャー、さらにこだわりあるアニメーションなどについてお話いただきました。プレゼンテーション資料もアニメーションが多彩なため、言葉で説明するよりも、ぜひ以下の資料をご覧ください。
「三方良しのサービスデザイン」大堀祐一(株式会社DenDesign)
参加者の中から唯一登壇者に選ばせていただいた株式会社DenDesignの大堀さん。多数の企業様のサービスデザインをされております。「提供したい人」「制作する人」「使う人」みんなが幸せになれるように制作者ができることはないかという内容。「提供したい人」「制作する人」でのコミュニケーションの問題についてなど、問題〜解決方法について、それぞれの視点で、かわいいイラストを用いながらお話いただきました。
「デザイナーと事業との関わり」前田邦織(株式会社リブセンス)
そして株式会社リブセンスの前田は、デザイナーは事業の課題をどう改善していくのかというのを弊社サービスの「ジョブセンス」のUI改善事例を基に、事業を知る機会やABテストの効果検証、さらに社内のデザイン品質を担保するためデザインフィロソフィーなど一連の流れを説明させていただきました。まとめるとサービスに携わるには単にビジュアルだけでなく事業目的なども踏まえてどう関わるべきかというのを説明させていただいております。
「アジケが行うUXデザインについて」神田 淳生(株式会社ajike)
なぜクリエイターにビジネスを求めるのかというのを、メインテーマに株式会社ajikeで活躍している神田さんのお話。今回は数百の案件の実績がある中からいくつか事例を交えてサービスデザインについてお話いただきました。クライアントの頭の中にあるイメージを制作側のプロフェッショナルとして「カタチになっていないもの」「もやもやした状態のもの」を具体化していく働きをしている。これはデザイナーとしてあたりまえなスキルですが、素晴らしいアウトプットにつなげるために特にビジネスゴールを理解することが必要だとおっしゃっていたことが印象的でした。
「サービスのライフサイクルに合わせたユーザーテスト」日比谷 すみれ(ヴォラーレ株式会社)
昨年新卒でヴォラーレ株式会社に入社された日比谷さんは、自社運営している「Appliv」のユーザーテストについてお話いただきました。ユーザーテストについての失敗やモヤモヤの原因は、たしかに自分も経験したことあるなーと思いながら聞いておりました。何を検証するためのユーザーテストなのか定め、コンセプト検証のためにラフなプロトタイピングをしたり、具体のUI検証にProttをつかったり自社内にユーザーテストルームを完備していたりと、ユーザーテストをする環境がきちんと整備されていて羨ましい限りです。
「サービスにおけるビジュアルデザインの役割」鈴木 健一(株式会社スタンダード)
今回のイベントの主催でもあります株式会社スタンダードの鈴木さん。利用しやすいUI設計であることは大前提でその上でビジュアルデザインができることはなにか?という点をお話されておりました。特にユーザーの課題解決をビジュアルでサポートできるという点はあらためて考えさせられました。本質的にビジュアルでどう解決するかというのはいいデザイナーである素養だとおもいます。またWebサイトとサービス/アプリの役割の違いをお話されていましたが、結構役割が違うという点も納得できる内容でした。
「海外メディアの作り方」佐々木 恒平(株式会社Gunosy)
このイベントを企画している最中facebookでやり取りをさせていただいたのですが、メッセージだけでもユーモアのある人だなとおもっておりましたが、実際にお会いしてもそのとおりだった株式会社Gunosyの佐々木さん。今回は前職nanapiで立ち上げた海外メディア「ignition」をメインテーマにお話いただきました。とくに「日本だって海外じゃないか」というスローガンは、ちょっとした視点の違いですが面白いですね。海外メディアらしさについてまとめていたり、なかなか日本のサービスだけでは感じられない点をお話されていたのはとても興味深く聞かせていただきました。
初回にも関わらず、予想以上の方からの参加申し込みがあり会場を確保しなおすなど 運営前からドタバタしておりましたが、なんとかイベントを全うできました。 運営規模により、ご参加頂けなかった皆様には大変申し訳ございません。
また次回、サービスに携わるデザイナーが集うイベントを開催したいとおもっておりますので 今後も当ブログやfacebookなどチェックいただけると嬉しいです。