これは Livesense Advent Calendar 2023 DAY 2 の記事です。
こんにちは。転職ドラフトでエンジニアをしている @verdy_266 です。
今日は、多くの会社員が避けては通れないであろう目標設定についての話をします。
ちょうど1年前くらいに『ワンストップ目標設定』という本を読み、多くの学びを得ました。この本で学んだことを実践するとともに、弊社の中で議論を重ねていくうちに、我ながらいい目標設定の仕方をしているなと感じることが増えたので、その知見についてまとめたいと思います。
すでに上司と来年の目標について話し合っているという方もいらっしゃるでしょうし、プライベートで2024年の目標を立てようとしている方もいらっしゃると思います。仕事にもプライベートにも活かせる内容かと思いますので、ぜひご覧ください。
なぜ目標を立てるのか
もちろん会社員ですから、期末の評価ガー賞与ガーとか、人事制度上仕方ないんだとかいう話はあるでしょうが、ここでは一旦モチベーション高く行動するためと考えてみましょう。
昨日できなかったことが今日できるようになるということはとても尊いですが、ただ漫然と仕事をしているだけで成長するものでもないですし、毎日モチベーションに溢れた状態で仕事を続けられるほど人間強いものではありません。目標を設定して定期的に見返すことで、ちょっとマンネリを感じた際にもモチベーションを再燃させてくれることでしょう。
また、期が始まってから数ヶ月も経つと、期初の時点で自分が何をしたかったのか忘れてしまうことも多いと思うので、特に会社という場では設定した目標を周囲の人と共有しておくことで、いい意味での強制力が生まれるでしょう。
目標とは現状への不満の裏返し
いきなりあれをやりたいこれをやりたいと考えるのではなく、まずは現状のどこに不満を持っているのかを考えましょう。個人的にこれがめちゃくちゃ大事だと思っています。
現状というのは、もちろん事業/プロダクト的な観点(昨期は売上が予算に対して未達だった、プロダクトのUXが悪いなど)もありますが、個人のキャリア的な観点(クラウドに弱すぎるので勉強したい、マネジメント業務をやってみたいなど)で考えても良いでしょう。
「あれをやりたいこれをやりたい」と手段から考えてしまうと、思いついた内容の良し悪しが判断しにくく、完成した目標の説得力が薄れてしまいます。「ここに不満を持っているから、それを解決するにはどうしたらいいだろう」という順番で考えることで、手段が自ずと思い浮かびやすくなり、他の人もその目標が妥当そうか判断しやすくなります。
目標を考える作業が行き詰まった時に、「そういえば自分は(我々は)何に不満を持っているんだろう」と立ち返ることで、軌道修正ができることも多いです。目的と手段を混同しないように注意しましょう。
現状を理想に近づけるための作戦会議
現状への不満を考えることで個人の「やりたいこと」が固まったら、次はそれをどう実現するかの作戦会議をします。会社であれば、主に上司の方とすり合わせることになると思います。
ついさっき、「現状への不満は個人のキャリア的な観点で考えても良い」という話をしましたが、とはいえ会社としては業績につながるような成果を出していかないといけません。そこで、個人のやりたいことと組織のミッションを紐づけるという作業が発生します。「今期、個人としてはこの領域の知見を身につけたいです」「会社としてはその領域の知見を持っている人を増やしたいので、そしたらこのミッションを任せますね」というマッチングが取れれば、会社としても個人としてもハッピーです。
プレイヤーとしては、マネージャーに対して「こういうことをやりたいです」と伝えたり、組織の現状と照らし合わせて「こういうことをやった方がいいと思います」と提案したりする方法があるように思います。突然の宣伝みたいになってしまいますが、リブセンスでは、「上司は部下の成長を加速し、部下個人のWillを叶えるための協働者である」とする文化があります。個人のやりたいことと組織ミッションの紐付けをうまく取ってくれる上司には日々感謝していて、今年は「クラウドに弱すぎるので勉強したい」ということで大きめのAWSタスクを任せてもらい、AWS や Terraform に入門することができました。その時の話は以下の記事をご覧ください。
一歩高い目標を立てるには〜QCDという考え方
達成確率がそれなりに高い目標を立てているだけであれば、個人の成長は限定的になってしまうでしょう。短距離走では、ゴールのちょっと先を目指して走るから最後までトップスピードで走れるように、達成確率は低くとも「とてもうまく行ったらここまで達成したいね」という目標を設定しておくことはとても有効です。
ただ、通常の目標に比べて何を向上させたらいいのかを考えることは意外と難しいと思います。そこで QCD という考え方を使ってみましょう。
QCD とは、主に製造業などで業務を評価するために使われる指標だそうで、 Quality(品質), Cost(コスト), Delivery(納期)の略です。例えば、「機能は同じでもメンテナンス性能を上げます!」「クラウドの利用料金を抑えた設計を検討します!」「同じ機能を爆速で提供します!」など、QCDのどれかを向上させる目標を作ってみようと考えると、意外とスムーズに検討が進むかもしれません。
終わりに
よりモチベーション高く活動するための目標設定について考えてきました。まずは現状に対する不満を列挙し、個人のやりたいことと組織ミッションを紐づけるように相談すると良いでしょう。一歩先の目標を立てるための QCD という指標についても紹介しました。
公私共に良い目標を立て、2024年は最高のスタートを切りましょう!